〒648-0072 和歌山県橋本市東家6-7-26

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日・祝(急患は日・祝、時間外でも診療可)

内視鏡的粘膜切除術:EMR・コールドポリペクトミー

切除できる病変(適応)

良性ポリープの中でも癌になる可能性のものや、一部の悪性腫瘍が内視鏡的切除術の適応となります。一括で切除できる大きさは15mm程度までとなります。それ以上の大きさになると内視鏡的粘膜下層切開剥離術:ESDの適応となります。

方法

内視鏡的粘膜切除術:EMR

生理食塩水をポリープの粘膜の下に注入し、盛り上げ、リング状の金属ワイアー(スネア)をかけて絞り込み、高周波電流で焼き切る手術となります。また、当院では、一般的に合併症が多いとされている十二指腸の場合、under water EMR(UEMR)で切除をしており、良好な成績が得られております。消化管の管腔内を水で満たした状態で、粘膜の下に生理食塩水を注入せず、ポリープに金属ワイアー(スネア)をかけて絞り込み、高周波電流で焼き切る手術となります。

コールドポリペクトミー

EMRと違い、熱を加えることなく専用の金属ワイアーにて切除する方法となります。主に小さいサイズのポリープに有効で、EMRよりも出血などの合併症も少ないといわれています。

手術日程

日帰り手術

多くの場合、検査と同時にポリープが見つかれば、その場で切除します。但し、入院治療ではないため帰宅後に術後出血などがあった場合は再度来院にて、処置が必要となります。

待機的手術

抗凝固剤を多剤内服中の方や、術後出血のリスクが高い症例などは、検査でポリープが発見されても、その場では切除せず、日を改めて1泊入院でポリープを切除する方法です。入院するため、より丁寧な術後管理が可能となり、出血などの合併症にもすぐに対応できるため安全です。但し、検査を2度繰り返す必要があります(大腸の場合、下剤を2度飲む必要があります)。

合併症

  • 術後出血(0.97-1.93%)
  • 消化管穿孔(せんこう)(消化管に穴が空いてしまうこと、0.02-0.08%)
  • 腹痛
  • 治療に使用する薬剤によるアレルギー(気分不良・嘔気・ショック)

以上のような合併症が予想されますが、いずれも非常に稀であり、安全な治療を心掛けております。

病理検査

切除したポリープは回収し、病理検査(顕微鏡で詳細に確認する検査)に提出します。後日その結果(良性・悪性など)が判明します。結果によっては追加で外科治療が必要になることがあります。

術後の注意事項

  • 退院後1週間は消化に良い食事を心掛け、刺激の強いもの、アルコール、脂っこいものなどは控えてください。
  • 安静を心掛け、激しい運動(ジョギング・ゴルフなど)や出張・旅行などの遠出は控えて下さい。
  • お風呂も長風呂を避け、シャワー程度にしてください。身体を暖めることで出血のリスクが増えます。

術後出血・穿孔・腹痛

前述した合併症は術後1週間前後までは起こる可能性があります。出血リスクが高い方は、特に抗凝固薬や抗血小板薬(血液をさらさらにする薬)を内服、10mm以上の大きなポリープを切除、多数のポリープを切除した場合に多い合併症です。当院でも万全の止血処置など合併症に対する予防はしておりますが、万が一、腹痛・下血・発熱などの症状が見られた場合はすぐに当院に連絡してください。


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